2010-01-01から1年間の記事一覧

冬だ

気が付けば12月。我々が真に誠実であろうとするならば、歴史家になるか、エスノグラファーになるしかないのかも知れない。

マルクス的人類学について

風邪で倒れながらも今日は日本でお世話になった先生が倫敦にいらっしゃったのでお会いしてきた。話ながら少し考えたことを覚え書き程度にまとめておきたいと思う。LSE 人類学の長老、モーリス・ブロックはマルクス主義人類学の大家である。彼は主に東アフリ…

つぶやき

早いもので11月ももう終わろうとしている。時が経つのは早い。あと数週間で一学期が終わってしまうのだ。驚き桃の木山椒の木。文体というのは不思議なもので、書く側は特に意識もしていないのだが、読む側になってみると不思議に立ち上がってくるものだ。

倫敦に冬が来た

倫敦の冬は寒く、暗く、長い。先週までは10℃〜15℃あった気温が、今週からは5℃〜10℃になった。近々0℃〜5℃になるのだろう。夏は15℃〜20℃と過ごしやすいのだが、冬はいかんせん、寒い上に日が出るのが8時、沈むのは4時。夏目漱石も鬱になるはずである。やること…

倫敦記

11月になった。最近起こったこと。友人が日本やガーナから倫敦を訪ねて来る。フランス人の友人が沢山できる。麻雀をプレイする機会が増える。など。学業面では、第二のエッセイの期限が迫っている。問いは、「How might anti-structural ideas and concept…

ふと見上げたロンドンの空は既に薄暗かったが、不思議なことに雲は見当たらなかった

今日はいい日だった。昼飯のためにレンジでパスタを茹でていたら容器をレンジから出す際に力加減を間違え、指を思いっきり火傷し、パスタを流しの中にぶちまけ、ああ、と思いながら容器を脇に置いてパスタを救出していたら、脇に置いた先がまだ熱い電気コン…

倫敦記

もうすぐ十月も終わってしまう。この一ヶ月で随分と人類学の古典には親しんだ。すぐに日記を書くのをサボってしまうのはよくない癖だ。いま私を悩ませているのは博士課程のリサーチ・プロポーザルである。修士論文の構想もまだ完全には固まっていないうちか…

ねじれ…

メモ 学部生の頃に書いた文章のサルベージ第二弾。こんなことを考えていたのだ。問題の根底は近代性そのものに、無限の上昇の夢に、自らの暴力性の無視にある…おや。この文章は僕がエリック・フェーゲリンを読み出す前に書かれたものだが、既にそこにはフェ…

倫敦記

気付けば一週間以上日記を書いていないことに気付く。少し色々ありすぎた。ようやく通常運転を開始。今日は結構読み進めた。また詳しく書く。

倫敦記

9月25日 朝、8時過ぎに起床。部屋の片付けなど。昼から @setaka に誘われて Broadway Market のフード・マーケットへ。ガーナ料理を屋台で食べ、サラミ、ベーコン、パテ、生ニョッキ(!)を購入。るんるんである。夜から Cambridge 時代の友人たちと合…

倫敦記

日記を書くと言うことは自分のために物語を用意すると言うことである。どのような文体で日記を書くかと言うことはそのままその人間のセルフナラティブに影響を与える。この文体は誰に影響を受けているのだろう? 9月24日 朝から学生証を取りに行く。登録…

なぜ経済学者が…

昔書いた文章を発掘したので、妥当性は分からないがあとで読むためにおいてこう。むかしフランスにのち重農主義者 Physiocrats と呼ばれる経済学者(彼らは自分たちのことを économistes と呼んでいた)たちがいて、コルベールの重商主義を批判して農業重視…

倫敦記

9月21日 髪を切りに行く。Shiroma なる美容院が家から徒歩1分の距離にある。この立地は相変わらず素晴らしい。だいぶさっぱりした。帰りにスターバックスでホットチョコレートを注文。店員と目が合い、少し話す。「明日遊び行くけど」と誘われたので快諾…

倫敦記

9月20日 前日は23時半に寝て、6時に起きる。 ここ数日はこのリズムが確定している。これからも安定させていきたい。朝起きると魔法のように23歳になっていた。結局10時まで家でネットを見たり本を読んだりして、それから大学へ。だいたい大学を全て回り…

倫敦記

9月18日 9時就寝、10時起き。12時間以上寝てしまった。それでも、体の節々が痛い。まだ完全に体調が戻っているわけではないようだ。昼からそばの Spitalfields Market で行われている「ジャパン祭り」に顔を出す。ちらし寿司、いなり寿司を食って、…

誕生日を迎えた

日本時間では。 20歳以来、日本で誕生日を迎えることができたのは去年だけ。20歳はスペイン、21歳はウィーン、22歳は京都、23歳はロンドンで、歳を重ねている。だいたい一人か、よくても二人。まあ、こういうものなのだろう。 22歳は激動の年だ…

倫敦記

こちらは日記を多めに書くことにする。 9月16日 ロンドンへ到着。夕餉はチキン。きっかり24時間の旅であった。疲労困憊し、タオルにくるまって就寝。 9月17日 やはり安眠できず、7時頃起床。しばしネットサーフィンなど。9時ごろ街へ出る。サブウ…

ブログをはじめた

せっかく自分のドメインを取得したので、ブログをはじめてみることにした。 http://knagayama.net/blog で、少しまとまった文章を書いていこうと考えている。あまり面白みはないかも知れないが、読んでいただければ幸いだ。いかにダイアリーと差別化するか、…

渡英まであと一週間を切った

すべきことを自分のために整理しておく。 部屋を片付ける。 持って行く本、服を選ぶ。 トランクに入りきらない分は、段ボールに詰め、送る。 住居費(四ヶ月分)を支払う。 年金、奨学金など、お金周り。 以上かな。

Quotes

書くことはいくらでもあるはずなのに、日記になるとどうもうまくことばを綴れなくていかんね。最近気になった引用でも、貼っておくよ。 歴史の可解性とは、かりそめの内面性にくっついている幻である。しかしながら、人間はこのかりそめの内面性から解放され…

猛暑日が続く

8月になった。私は京都に帰ってきて、日本を発つ準備を始める。毎年のことだが、夏になると私の読書量は圧倒的に減る。何かを読まんとして書を開くことはあっても、幾つかの言葉をすくい上げただけで、読書体験は終わってしまう。思えば子供の頃からそうだ…

ところ変わって

先週はバリにいたが、今週は東京にいる。何度か書いたかも知れないが、東京は苦手だ。視覚に入ってくる情報量が圧倒的に多い。人間の数が夥しい。金を使わなければ遊べないような空間設定になっている。ふと疲れた時に鴨川に行くことができない。御所も銀閣…

Papers のアップデートで iPad は益々研究者にとって必携のツールになりつつある

Mac

Papers for iPad がアップデートされ、アノテーション機能が追加された。今まではアノテーションのためには iAnnotate を利用しなければならなかったが、これにより Papers で作業が完結するようになる。ノートも貼り付けられるし、論文を読むには最強のツー…

梅棹忠夫著「文明の生態史観」を私訳してみた

文明の生態史観 (中公文庫)作者: 梅棹忠夫出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1998/01/18メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 114回この商品を含むブログ (74件) を見る先日訃報が届いた梅棹忠夫先生の「文明の生態史観」が到着した。なんだお前、まだ読んで…

iPad について

Mac

iPad を購入してからしばらく経つ。この記事も iPad の FastEver XL で下書きして、ブログへポストしている。このデバイスについては、色々と賛否両論があるみたいだ。たとえば、 宮崎駿監督iPadについて「ぼくには、鉛筆と紙があればいい」と語る:平凡でも…

儀礼のオントロギー

儀礼のオントロギー 人間社会を再生産するもの作者: 今村仁司,今村真介出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/03/21メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (12件) を見る最近あまり本が読めていないのだが、どうにか読了した。人類学の知見が多…

「残弾数、ゼロ」

なんかどうもよくないと思っていたら、今はもう夏なのであった。私は夏が嫌いだ。秋になって冬が来る頃にはそんなことはすっかり忘れているが、私は夏が嫌いなのだ。熱帯夜の夜どうしても眠れずにふと起きると家の外ではアヤカシたちが踊り狂い、短い命をこ…

政治について語ろう

日本ではしばしば政治について語ることそのものが大人らしい振る舞いではないという認識が蔓延っている。けれどもそのような認識こそがそのまま政治の privatization を加速させているように思われる。そこでは政治が公的なものではなく私的なものとして取り…

デイビッド・ハーヴェイの講義をアニメで観る

これは素晴らしい試み。マルクス主義的な理論家がどのように現在の世界を見ているかが一発でわかるようになっている。英語もそれほど難しくはないと思うので是非。

社会科学における日本のプレゼンス

UnderstandingSociety でこんな記事があったので紹介。 先月、International Social Science Council (ISSC) は世界中の社会科学の現状についてのレビューをリリースした。このレポートは UNESCO によって委任されたもので、ファンドの一部分もそこから出て…